医療安全
20200313業470_新型コロナウイルス感染症の発生に伴う消毒用エタノールの取扱いについて

日本薬剤師会より標記の件につきまして、 通知がありましたので、お知らせいたします。>>PDF

薬事情報センターブログ
販売時には注意を! アルコールであれば何でもよい? 

昨日、消毒用アルコールに関する相談が寄せられ、私の後任の井上先生が、相談対応された。 やり取りをダンボ耳で聴いていると・・・ メタノール、合成アルコールという単語が聞えてきた。 どうやら相談者は、市販の消毒用アルコールが手に入りにくくなったため、手元にあるメタノール入りのアルコールを消毒に利用しようと考えているようだった。 一般の方は、消毒用アルコールのアルコールは何でもよいと思われているよう(メタノール、エタノール、イソプロパノール等の区別と用途が理解できていない)。  合成アルコール エタノールの場合:発酵によるものと化学合成されたものがある。化学合成は、エチレンを出発原料として水を付加する方法(直接水和法)と、硫酸で処理して硫酸エステルを形成しその後加水分解を行う方(間接水和法)がある。  エタノールの添加物 酒税法の関係で、純粋なエタノール(税率が高い)と変性アルコール(添加物入り)(税率が低い)がある。租税の関係から消毒用エタノール製品の場合は、2-プロパノール(イソプロピルアルコール)、ユーカリ油、ベンザルコニウム塩化物などが添加されているものが多い。 こうなってくると、アルコールの違いだけでも説明するのに一苦労。 実際、井上先生が、かなり丁寧に説明されていましたが、なかなか相談者に理解してもらえないようだった。 さて、このような相談を受け、実際、市中での動向はどうなっているのかと思い、ネット検索をしてみると、同様の問題が起こっている可能性を示す記事があった。 消毒用アルコール ひと文字違いが命取り(NHK)  https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200219/k10012291961000.html メタノールは、エタノールに比べ価格が格段に安いため、アルコールであれば何でも手指消毒に利用できると勘違いしている場合、ついつい安い方を買い込んでしまう危険性が否定できない。 適正使用を欠いたがためにおける事故等を避けるために、メタノールを購入される方がいらっしゃる場合は、その使用目的の確認と使用方法の説明等心がけていただければと思う。 対面販売のが重要となる場面ではなかろうか。 (S.E.)    

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